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2014-10-13
人口減少への対策(3)

【地方元気戦略】
◇基本目標を「地方から大都市への『人の流れ』を変えること」、特に『東京
 一極集中』に歯止めをかけることに置いています。
 ● 地方の人口減少の最大要因は、若者の大都市への流入であるとし、日本の
  少子化に拍車をかけていると言っています。一方、東京圏は高齢化が一挙に
  進んでしまいます。
 ● 東京の2012年の合計特殊出生率は1.09(日本全体1.41)であり、地方は
  「人口流出+低出生率」、東京圏は「超低出生率」により加速度的に人口
  減少が進んでいくことになります。
 ● 地方から大都市圏への「人の流れ」を変えることが必要で、特に「東京一極
  集中」に歯止めをかけることを目標としています。これは、少子化対策と
  ともに防災対策にも有効としています。
◇「選択と集中」の考え方の下で、地域の多様な取組を支援。
 「若者に魅力ある地域拠点都市」に投資と施策を集中することが重要として
 います。

また、女性や高齢者、海外人材の活躍推進について触れるとともに、「ストップ少子化・地方元気戦略」へ向けて、政府がその第一歩を早急に踏み出すべきであると提言しました。  

政府も、地域活性化と人口減少対策を基本目標に掲げた「まち・ひと・しごと創生法案」や、地域活性化に意欲的な地方自治体が財政支援などを受けやすくする地域再生法改正法案などが提出され、地方創生本部の議論が本格化してきました。
地方創生本部は政策の方向性を示す総合戦略を年末に策定する方針ですが、地方自治体からは、地方向けの優遇税制や交付金の創設など、財源をめぐる要望が相次いでいるようです。地方創生の具体策としては「優遇税制」「交付金」「補助金」「規制緩和」の4分野が想定されますが、財政難の中、国の税収減にもつながる幅広い地方優遇税制は難題とされ、今後の議論の動向が注視されています。

現在でも地方自治体は人口減少に頭を悩ませており、子育て世帯の優遇策で近隣の街から住民を奪う発想に陥りがちとなっています。
9/26の日経新聞に実例が取材されています。
神奈川県横須賀市が「医療費の無料化対象」を2015年度中に小学校6年生まで広げ、同対象が小学校1年生までの横浜市や川崎市をリードしようとぶち上げた施策ですが、近隣の藤沢市はすでに小6まで対象、大和市は中3まで対象、川崎市も今後小6まで対象にすると公約し、すでに効果は疑問視されているといいます。
日本全体の高齢者に偏りがちな社会保障給付を見直し、出生率が高い国のように子育て予算をGDP比3%くらいまで上げ、地方と一体となった効果的な施策を取ることが重要です。
当社のシングルマザーシェアハウスのある朝霞市の医療費の助成制度も手厚く、0歳から中学生は入院および通院が、高校生は入院が支給対象となっています。
さらに、日経新聞の同記事では、千葉県流山市の例を挙げています。
駅前で出勤する途中の親から子どもを預かり、バスで保育所に送迎するサービスが好評で、出生率は2016年の1.23から2012年の1.44まで上昇し、4歳以下と30~40歳代の人口が増えているそうです。

当社もシングルマザーシェアハウスを運営して感じますが、家事、育児、仕事をこなすことがいかに時間がなく、国でも自治体でも企業でもボランティアでも他人でもいいので、「子育て」に不足する時間を補ってくれればどんなに楽になることでしょう。少子化対策は給付ありきではないと思うととも、助け合い、それにより時間の一部にゆとりをつくろうとするシェアハウスは答えの1つかもしれないなと感じています。